パイプを掘り出してビックリしますよ。長芋のように長いのが採れますから。
お早うございます。ヒロくんです。
やり方を解説、何ておこがましい言葉を書いてしまいました。赤面しています。
最近、農家での自然薯収穫が始まったとテレビのニュースで紹介していました。流石は農家さんですね、長くて綺麗な自然薯を楽しそうに収穫していました。
私も20年以上前から自然薯を育ててきましたが、最初は庭の畑でした。種芋は蔵王に取材に行った時に手に入れました。
道路沿いに産地直売の物を売ってる店があり、その中から見つけました。
最初は何だか分からなかったのですが店の人に聞くと
「自然薯の種芋です」よと教えてもらいました。
それを持ち帰って庭の小さな畑に埋めてみたところ蔓が沢山伸びて来て他の野菜に絡みついて往生しましたね。
それで、小さいイモを種芋として残し、次の年に借りてきた畑で本格的に栽培する事にしました。
でも、長芋の様に長くはならないんですね。
出て来るのは土偶みたいなズングリ、ムックリな形の物ばかり。
農家さんのように長く作るにはどうするんだろう。と、知り合いの農家の人に聞きますと
「塩ビ管に種芋を入れて埋めると長いのが出来る」
と教えてもらいました。
そのうち偶然に2、3個山向こうのカインズというホームセンターで見つけたのがクレバーパイプです。
以前から存在は耳にはしていました。
でも、私が何時も行っている近くのホームセンターでは売っていません。最近ようやっと店に置く様になりましたが・・・。
初めてクレバーパイプを使った時の画像が結構ありますので、記事にしてみました。
どうぞお付き合いください。
クレバーパイプを使う前は掘るだけで大変
前から考えていたことがあります。それは自然薯を掘る時にいつも思う事でした。
私の自然薯は自然の形で植えていますから掘るのも大変。
1年に2、3本はスコップで切ってしまいがっかり。
例年はこの様にスコップで掘って行き。大分手前の方から用心してやっと先端が見えてきます。
でも、これからがまた大変でして、
周りを慎重に崩していきますがこの時にスコップで切ってしまったりします。
最悪なのがもういいだろうと思い引き抜くと先端の方を残して折れて出てきたりして
「あ~あ、またやっちゃった」
てな感じになるのが年中行事です。
自然薯は私も好きだし家族も大好きですから、大変なのは分かっていますが毎年作りたい。
昨年収穫した中で、小さいものを種芋として植えています。
取り敢えずは1年物ですが、2年前に零余子(むかご)の大きめの物を埋めて、次の年に種芋として植えて収穫した自然薯です。
ですから、一応は2年物です。
自然薯が長芋のような形になる事を知らなかった
下の写真はいつも収穫している自然薯ですが
自然薯はこの様な形をしている物ばかりと思っていました。
お店で自然薯は、ほとんど見かけたことがありませんが最近出回るようになってきましたね。
でも、以前は売っているのは長芋や大和イモです。
上の写真の様なものが採れます。15㎝以下の形の良いものを来年用の種イモにしますが保存方法は網に入れておき、畑に深さ30~40㎝程度の穴を掘って埋めておきます。
粘りけが長芋とは全然違い、旨さも自然薯の方が上です。
しかし長いもの様にはならづ、土の中で下ぶくれの様な形に育ちます。どうしたら綺麗な形に作れるんだろう。
疑問でしたね。
それで自然薯は長芋の様に細長くは成長しないと思っていました。
ところが間違いに気が付くことに
4、5年前ですが検索して知りました。
長く育つんですね。
本当に知らなかったんです。
恥ずかしい限りです。
「お前そんな事も知らなかったの」と言われそうですね。
でも気がかりがありますね。同じ自然薯でも私の様に植えると長く伸びずに下膨れ状態になります。
1年で収穫しないで2年、3年と待てば長く伸びていくのでしょうか。
長い間、同じ先祖のものを使っているから長く伸びなくなったのか、この辺は色々検索しても答えは無いですね。
形からして自然薯のイチョウ芋が正解なのかな。
でも長く育てるにはどうするんだろう。
クレバーパイプの存在を知る
検索するとクレバーパイプの存在を知りました。難しそうで自分に出来るだろうかと思案していましたが、やってみなきゃ分からない。
何事もそうですが考えているだけでは、先に進みません。
説明書通りにやってみることに。
自然薯の畝を2等分し、半分をいつものやり方での種芋を埋めるだけ。
もう片方をクレバーパイプを利用したやり方
と2つに分けました。
クレバーパイプは4本だけ買いましたので、スペース的には半分で十分です。
クレーバーパイプで自然薯づくりスタート
自然薯は桜が満開になる10日前が植え時のようです。
こちらはまだ3分咲きかな、丁度良い頃ですが天気が良かったので幸いです。
今日、散歩がてらに画像を撮ってきましたが、2日ほど前には数輪しか咲いていなかったのに今日は大分桜が開花していますね。
スコップで昨年種芋用として埋めておいた自然薯を掘りだす。
殆んどが白い芽を出しています。
満開の10日前 ぴったりですね。これを教えてくれた人は芽が出る頃を長年の経験で分かっているみたいですね。
満開の10日前、分かり易くて良いです。でも10日前というのは開花した頃、若しくは3分咲きの頃か。
桜の品種によって違うみたいで良く分かりません。確か隣の仙台では最寄りの桜が3りん咲くと開花宣言になるはずです。
ここは1週間ほど遅くなりますから、仙台でそろそろ開花宣言が出そうだ。と、ニュースが出た頃が自然薯を植える合図です。
それでは始めます。
1. 支柱を立て溝を掘る
土を寄せて大体の畝の形を作り、中心部に30㎝間隔で支柱を立てます。
これがセンターラインになります。
2. クレバーパイプを入れる溝堀り
鍬で深さ30㎝位、幅は25㎝位で溝を掘ります。
本当は支柱ギリギリを掘るのですが、倒れて来ると面倒なんで少し空けました。
伸びてくる蔓 (つる) を誘引する為にも支柱は必要で、後から刺すと芋を傷つける恐れがありますので要注意です。
3. クレバーパイプに土を入れる
無菌の山土で赤土や真砂土等とマニュアルには書いてありますが、一番近いホームセンターで聞きましたが、分からなかったので畑の土を使います。
クレバーパイプを売ってないのに聞くというのは拙かった。と、後で気が付きました。
前日、フルイで畑の土を砂状にして天日干しにしておきました。
暑くは無いので無菌状態には出来ませんが少しは良い状態になると思ったので・・・。
この辺が課題ですね。
土の量は60~70%ですが止め具は折れてしまったので使い物になりません。
埋める時に土が入らない様に、押さえながら土を入れましたが何とかなると思います。
ひもで結わえておくとパイプの中に余計な土が入り込まないのでやってみました。
この辺ですね不安なのは。 中が土でいっぱいになったら困りますよね。
4. 角度15度に設置する
大体で良いですよ。正確に測るのは困難ですから、土木関係の技師さんに手伝ってもらわない限り無理かな。
15度の型を作れば可能ですが、そこまでやることはありませんね、大体で良いです。芋が傾斜を伝って伸びて行き、自分の重さで少しづつ筒の中を下って行く。
先に入っている土を押し出すのにも丁度良い角度なんでしょう。
とか何とか考えながら作業を続けます。
支柱が30㎝間隔なので1本目が設置できれば後は楽ですね。
5. クレバーパイプの真ん中に支柱を立て土で埋める
クレバーパイプの先端はスコップの様になっていますから、その真ん中に短い支柱を立てて20㎝位土を盛ります。
今回4本使用しますので全て同じようにしますが、間の2本は同じ高さになる様に土を盛ります。4本とも同じ高さにするという事です。
6. 短い支柱の間を5㎝掘る
支柱の間を5㎝位掘ります。
種芋を置くためですが意外と浅いですね。
7. その溝に種芋を置く
芽が出ているところが発芽点ですが間違えて逆にしない様にしてね。
画像でいえば種芋の左端に白い芽が見えるでしょう。これが発芽点です。
私は今年初めてクレバーパイプを用いたのですが、芽が出ていないので膨らんでいる方が発芽点だと思い逆にしてしまいました。
家に帰ってから「何か変だな」と思い検索して、発芽点の位置を調べました。
まるっきり逆でしたね、危なかったです。
8. 仕上げは土寄せ
種芋へ土を寄せてクレバーパイプの辺りを中心に土寄せをしていきます。
20㎝の土寄せはすでに出来ているのでよけいに盛らないようにね。
せっかく芽が伸びてきても必要以上に土を持ってしまうと、時間がかかり過ぎます。
最初の20㎝が確保出来たらそれ以上は土を盛らない様に。
9. 分かり易くイラストを作る
もう少し分かり易くしようと思いイラストを作りました。
余談ですが2時間近くかかってしまいました。
なにしろマニュアルが無いので (冷や汗) 。
イラストを描いた後 photoshop で画像処理するのはすぐ出来ました。昔取った杵柄です。
これで少し分かり易くなったかな。
10. 見た目で良いので整地をする
全体に土を寄せて畝全体を形づくっていきます。
完成ですね。1万円の価値のあるものが出来るかな。
畝の形は出来ましたね、水溜まりが出来ない様にその辺は注意して下さい。適当にやると雨水が溜まったりして種芋が腐る原因になります。
それでも行く度に感じたのは、クレバーパイプを利用した方の蔓が勢いよく伸びて、葉も多く茂っています。
今までに無かったことです。
ひょっとして成功するかも、期待は膨らみます。
これから収穫の状況をお知らせします。
収穫開始。長い芋は出来るか
やはり蔓がいつもより多いですね。
それに落ちた零余子がいっぱいです。
葉は十分枯れていますので収穫 OK ですね。
まず、零余子(むかご)を拾って下さいね。
採らないと明年にたくさん芽が出てきて困るからです。
完全に取るのは不可能ですね。支柱を抜いた後の穴にも入ってしまいますから。
ついでに雑草も取り綺麗にしましょう。
パイプが出てきた
移植ゴテで慎重に掘り始め、クレバーパイプを探します。
見つけましたら、その外側をスコップでパイプを傷つけない様に、慎重に掘って下さい。
まず、1本だけ取り出すことに。
パイプを斜めにして、そっと中身を取り出しましたが、出てきましねた。ちょっと細いですが、長さは70㎝位。
4本全部成功です
4本全部に自然薯が入っていました。取り出してみると一番下が立派でした。
長さは84㎝、結構太いですね。
右端の自然薯です。
もし30年ものでしたら10000円以上ですが、これは1年物ですから。
前にも書きましたが、零余子(むかご)時代を含めると2年物ですね。
30年物には味は負けますが、姿は立派です。
後書き
自然薯を長い形に作りたい方はクレバーパイプがお勧めです。
掘るのは少し大変ですが、その他は大した事は無いので割に楽に作業できます。
全てパイプにするか今回の様に半分に分けるのも楽しみが増えて良いですね。
初めてクレバーパイプを使って自然薯づくりをしました。
そして念願かなって長く良いものが出来ました。
私の周りで道具を使って自然薯を栽培した人はいません。
この後、毎年このやり方で長い自然薯を作っています。収穫の際に掘るのも以前より数段楽になりました。
これを皆様にもお伝えしようとこの記事を書きました。
是非お試しください。