元々農地であれば、それなりに安心ですが、住宅の空き地や自宅の庭となると。
お早うございます。ヒロくんです。
近所で私と同じく庭で家庭菜園をしている人がたまに遊びに来ます。
畑を見て
「土の色が違いますね。良い色をしていますね」
と必ず言います。
お世辞だとは思いますが嬉しいですね。
そう言えば最初の頃は酷かった。
耕せば石ころが沢山出て来るし、粘土の様な土も出て来る。
でも、毎年耕し続けて35年以上経ちました。
確かに少しは良くなっているかもしれません。
最近ですが近所の奥さんが私に言いました。
家庭菜園を始めたいと思っていたら、近所に空き地があり地主さんに頼んだところ、貸して上げると言われ大喜び。
何を植えようかなと今から心ワクワクの奥さん。
家庭菜園人口が増えているのでしょうか。
その前に確かめた方が良いですよ。
まず、その土地は痩せた土壌だと思って間違いありません。
痩せているか、肥えているかまず見極めましょう。
野菜は根が伸びて肥料を吸収しやすい土壌にしないと育ちません。
こんな事急に言われても困りますよね。
ただね、元々農地だったところは肥料が残っているかもしれませんが、宅地だったらまずあり得ません。
耕してただ種を蒔くだけでは野菜は育ちませんから。
簡単に調べる方法があります。
以前農家の方に教えて頂いた方法です。
土を手に取って調べよう
農家の人に教えて頂いた方法です。
土を手に取って調べるだけですから簡単ですよ。よくテレビなんかで農家の人が農地の土を手に持っている姿を見る事があります。
「あれは何をやっているんだろう」
と見ていたものです。
それを農家さんに聞いたら答えてくれたのが
「土の状態が野菜を栽培するのに適しているかどうか調べている」と、教えてくれました。
具体的に聞いてみると驚きましたね。
そんな簡単な事で農地の状態が分かるんだ。
野菜作りで最も大切な事がありますね。
土を良くすることです。でないと、良い品種の種を蒔いても育たないからです。
種蒔き時期も大事ですが、やはり土を良くしましょう。
土が良くないと根が伸びません。根が伸びないと肥料を十分に吸収できません。
肥料を吸収できなければ葉も茎も育たず花も咲きませんね。
農家さんは偉いですね。長年の経験が生んだものなんでしょう。
それをこれから家庭菜園を始める皆さんにお伝えします。
用意するのは水を入れた小さなバケツだけです。
濡らして指で判別
バケツは何に使うのかと言いますと、土を濡らすとその土がどの種類か判別できます。
野菜を作るうえで知っておきたい土の状態は3つあります。
濡らした土を手で触ってみると
- 砂土であれば 感じがざらざらしている
- 埴土であれば ざらつきを感じない ※埴土とは土と水が交じりあって柔らかくなった状態=泥
- 壌土であれば 半分くらい砂の感じ
湿らした土を握って開く
これは土を湿らせて握ります。そして開いた状態を調べます。
- 砂土であれば 握った形が維持できず崩れる
- 埴土であれば 固まったまま
- 壌土であれば 形がパラッと崩れてしまう
結果は
この3種類の土が代表的なものです。
では3つのうちどれが野菜を栽培しやすいのでしょう。
- 砂土であれば 耕すとかは楽だが、水はけがよすぎるので、どうしても乾燥しやすい
- 埴土であれば 泥状なので水はけは悪い。よって根が伸びにくく管理が大変
- 壌土であれば 作物を作り易い。
壌土が野菜作りには適していますね。でも砂土でも粘土質の土壌でも堆肥等を工夫すれば改良は出来ます。
例えば微生物を多く含む豚プン堆肥は抗菌作用も持っていますので、病原菌の活動の抑制にもなります。
有機物を補う事で土壌に団粒構造が出来て改善されます。
※団粒構造とは:土の物凄く細かい粒子が小粒の集合体を形成している構造のことです。 だんご状になった大小の土の塊がバランス良く混ざり合っていて、適度な隙間がたくさん作られています。この状態が野菜作りには適しています。
※土づくりをされる場合はJAとか農家の人とか詳しい方の指導のもと行ってくださいね。
お近くのホームセンターで、野菜の担当さんにお尋ねになられても良いかなと思います。分からないと言われる可能性がありますので、やはりJAさんか農家の人でしょうね。
ある人が言っていましたが、田舎の農家さんの奥さんたちがやっている道の駅とかだと詳しい人が多いそうです。
雑草で見分けよう
よく言われる言葉ですが、
「痩せている土地とか肥えている土地の見分け方が分からない」
これは私たち素人には難しいですよね。
- 専業農家さんの畑の様に常に管理されている畑は肥えている土地です。
- 逆に、ろくに管理もしていない畑は痩せている土地と言われます。
畑も雑草を抜いたばかりの時は本当に綺麗です。まるで自分の畑じゃ無いみたい。
でも、直ぐに雑草は生えてきます。
痩せていてもです。
その雑草を見ると肥えているか痩せているかの判断が付きます。
やせた土地に生える雑草
よもぎ
よもぎモチに使う「よもぎ」は意外ですが痩せた土地に多く見られます。
下の画像が「よもぎ」ですが、空き地や公園等のどこにでも見られる雑草ですね。
よもぎ |
すぎな
「すぎな」と聞くとウーン分からないという方が多いですが、「つくし」と言えば「ああ、あれ」と大体の人は分かりますね。
これも痩せた土地に生える雑草です。
すぎな |
これらを見たら、自分の畑は痩せているの判断が付きますね。
特に「すぎな」は根ごと抜かないと直ぐ生えてきますし、もう本当にしつこいですよ。根を抜いても生えてきます。
除草剤は絶対ダメ
ここで慌てて除草剤なんかまかないで下さいね。もう、あなたの畑は使い物にならなくなりますよ。
それと、これらの雑草は酸性土壌にも生えていますので、一度ご自分の土壌のphを計ってみた方が良いと思います。
苦土石灰等が少な過ぎると大事な野菜が病気になる場合もありますから、大事な事です。
肥えた土地
肥えた土地にはどんな雑草が生えているのでしょう。
はこべ
「はこべ」をご存知ですか。
最近は完ぺきに聞かなくなりましたが、以前は鶏(にわとり)を飼っている家が多かったものです。
読みの通り庭で飼っていました。殆んどは卵を取る為だと思います。
はこべ |
朝早く鳴きますよ「コケコッコー」って。
何が言いたかったかと言いますと鶏のエサが「はこべ」だったのです。
友達の家で鶏を飼っていて、よく一緒に「はこべ」採りをしたものです。
この「はこべ」とか「かやつり草」が生えていると肥えていると言われます。
それには条件がありまして、枝が立ち上がり気味に伸びて葉の色が濃い場合です。
まとめ
以上の様にこれから家庭菜園を始める場所が自宅のお庭にしろ、空き地であってもどの様な地質か知ることが大事です。
例えば砂が多い土であれば、水はけがよすぎて水やりが大変になります。
砂状を細かい粒の土に変える必要がありますね。
また、庭にしても空き地にしても肥料をまいている訳では無いので、殆んどが痩せた土です。
造成する時の前が山だとすれば多少の養分が残っているかもしれませんが。
それと住宅地の場合は整地をする際に砕石をまいたりします。余った砕石を庭に穴を掘り埋めてしまう業者もいます。
新築する際は、きちんと管理するように言わないと埋められた後では分かりません。畑にしようとスコップで少し掘ったら砕石がいっぱい出て来た。
これは困りますよね。
今は余った砕石は持ち帰るのが普通ですが、これも人によります。
ご注意を。
野菜を作って何年か経っている畑を借りるにしても、今現在痩せているか肥えているか調べた方が良いです。
生えている雑草で大体わかります。
誰でも初めは素人です。大体の人は毎年堆肥等をまいているので、現在は肥えていると思います。
それでも「すぎな」などが生えてきます。
常に養分がある肥えた土作りが必要になりますね。
一度堆肥等を入れ何かを植えてみて出来があまり良くない。
そんな時は、お近くの野菜作りに詳しい方にお尋ねくださいね。
まあ、2年、3年と堆肥等を入れ野菜を作っていると土も良くなっていくはずです。
家庭菜園は気長にのんびりやった方が良いのかもしれません。
「畑づくりに必要な事」に関する記事をまとめています。宜しければどうぞ。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。