化学肥料の化成肥料と有機肥料の油粕等。長い目で見れば有機肥料の方が未来がある。
お早うございます。ヒロくんです。
昨日、炭化鶏糞を使って白菜の畝作りを始めました。種を蒔くのは20日頃ですが、何しろ有機肥料なので早めに土壌にまいて馴染ませておいた方が良いらしいです。
人によっては苗を植える1週間前、いや、2週間前、またある人は1ヶ月前に。と、千差万別ですが素人考えで3週間前にしました。
それと我が家には油粕がまだ結構残っています。基本的にはナス科に使っていたのですが最近あまり使う事が無くなりました。
油粕も立派な有機肥料です。でも、これも使う量が良く分かりませんので補助的に使っているだけです。
こんな煩わしい事を何故始めたんでしょう。今まで通り化成肥料で良いんじゃないの。たまに心の奥で誰かがブツブツ言っています。
何でも理由がありますね。
それは化成肥料をあまりにも多く使い過ぎて来たのではないか、という事です。
テレビの野菜番組を見ても、マニュアル本を見ても、追肥には化成肥料を30g・・・とか言いますね。
私は家庭菜園を始めてから30年以上たちますが、初めた頃から化成肥料を使い続けています。
その頃にある人が言っていましたね。
「化成肥料を使い過ぎると畑を駄目にする」と、
それは常に頭に残っていましたが、テレビでもネットで検索しても使うのが当たり前の様に言っています。
そんなに多く使わなければ大丈夫だろう。
でも、30年も使い続けていたらどうなるんだろうか。大げさに言えば土壌は化学薬品で一杯ですよね。それを野菜の根が吸収し、実をならせ私達が食べる。
大丈夫なんでしょうか。このまま続けても。
そもそもが無農薬の野菜を家族に食べさせたいと、始めた家庭菜園です。このまま化成肥料を使い続けたらどんなことになるんでしょう。
気になるので、もう一度真面目に調べてみました。
化成肥料とは何でしょう
一番肝心なところですね、これを知らないと話になりません。
化学肥料は、無機質原料から化学的に生成された肥料の事です。簡単に言うと化学肥料は鉱物から抽出しているとか。
無機質原料を使っている肥料、有機化合物から化学的な行程で作られた物も化学肥料と言われています。
では、化成肥料に含まれている窒素、リン、カリウムはどの様にして作るのでしょう。
窒素
空気中に約80%含まれる窒素ガスを原料にし、
- 窒素ガスと水素を反応させ
- 合成アンモニアを作る
リン
自然界にあるリン鉱石から作る
カリ
カリ鉱石から作る
化成肥料の特徴
化成肥料は即効性があるが、持続性が低い
化成肥料を使い過ぎる事の怖さ
土の中の養分を作るもとになる微生物が死滅、ついには土が死んだ。これはあくまでも使い過ぎた場合です。が、実際に起こった事です。
通常は微生物が肥料となるものを分解して養分にします。が、化成肥料は水で溶けると即、野菜の根が吸収します。
結果、微生物は自分の役割が無くなり、畑にいなくなります。怖いのは、化成肥料が養分として吸い上げられた残りは猛毒との事です。
ある有名な野菜の産地の畑のことですが微生物も死に絶え、作物を作るのに適さない砂場になってしまったそうです。
これは農家の人が大量生産する為に化成肥料を使い続けた為です。
ちょっと怖い話があります。農家の人で実際に使っても良い化学肥料の量を的確に把握している人は皆無だそうです。
これは自分の病気の為に必要な薬の量は、お医者さんでないと分からない。と同じだと言っている方がいます。
使い過ぎると害虫による被害が多くなる
青虫とかヨトウムシやテントウムシダマシとかの害虫が増える原因も、化成肥料等の与えすぎとの話もあります。
悪循環で害虫が増えると農薬を直ぐ使いますよね。
何でも野菜は養分を摂りすぎるとガスを放出するとの事。そのガスを目当てに害虫が大量に集まってくると聞きました。そして結果的に農薬散布ですよね。
実際、知り合いの農家さんに私の畑が害虫が多いと言ったら、
「今日、農薬まくから、ついでにまいてやるよ」と言われました。
勿論、丁重にお断りしましたが。
食べるのは私の家族ですからね。それから毎日割りばしで害虫取りが始まりました。
世界各国の農地が土壌劣化で危機感
化学肥料の使い過ぎで結構農地が劣化しているそうです。日本だけでなく世界各国でです。世界いたる所の国が農産物を輸出しようと、しのぎを削っています。
日本なんか米が余っているのに外国から輸入したりと大変です。止むを得づ日本の農家さんは野菜作りに転作しています。
ところが出荷基準が厳しくて規格が決まっています。
それに合わせるには化学肥料がもってこいです。止むを得づ農家さんは化学肥料を大量に使い続ける。結果的に農地は疲弊していく。
間もなく訪れると言われている食糧危機は、これを見込んで言っているのでしょうか。たんなる温暖化だけとは思えないんですが。
有機肥料とは何でしょう
単に化成肥料をこのまま続けても良いのかな、という疑問でこの記事を書き始めましたが、調べると深刻な事になっているのに驚かされました。
化学肥料の使い過ぎで世界の農地がまずい事になっている様です。
有機肥料は化学肥料と違い、効いて来るのが遅いですが、土壌に悪影響は与えません。化学肥料は水に溶ければ根に吸い取られます。
有機肥料は微生物が分解してくれて初めて野菜等の根に吸収されます。
しかも利用する量を間違えて、ある物質だけ極端に多くなるという事もないので持続的に野菜栽培が続けられます。
土壌がフカフカになり、通気性も良くなる
有機肥料によって土壌の中の微生物の活動が活発になれば、その分泌物で土の団粒構造が形成されると思います。
そうすれば土もフカフカになり水はけも良くなりますし、通気性も良くなります。野菜にとっても土壌にとっても良い事ですね。
油粕を化成肥料の代わりに使えないか
元肥として完熟牛糞堆肥を使い、肥料として油粕等を使えないかな、と考え始めました。
油粕は窒素系肥料で茎や葉の生育を助けてくれます。昨年、ピーマンの栽培で試しに油粕を追肥にまいた時があります。
勿論、株元から少し離して土と良く混ぜてから寄せましたが、いつもより凄く良い物が大量に採れました。
醗酵油粕では無かったのですが、土に混ぜてから与えたので良かったのかなと思います。
醗酵済みの油粕ですと即効性があるようです。これを追肥にしてはどうでしょうか。
元肥を入れる時に化成肥料も必要な物ってありますよね。トマトなんかそうです。化成肥料の分の量を入れれば問題は無いのでは。
完熟牛ふん堆肥と醗酵油粕を元肥として、追肥にも油粕を使う。
これで有機栽培になりますね。但し、油粕を使う際は虫が集まってきたり、臭いが問題になりますから、少し高めですが発酵油粕を使えば心配事も減りそうです。
油粕の効能
- スイカやトウモロコシの甘みアップ
- 白菜の結球率を上げる
- 病害予防 ピーマンとかナスの様に、実のなるものに追肥として与えると、土の中の菌に抵抗する菌を育てて、病害菌となる元の菌の成長を抑える
※追肥として油粕を与える記事は余りありませんので、これからの自分のやり方が実績の資料となって行きます。
よって今のところは本当に化成肥料に変わり得るか保証はつきません。でも、やらないと最終目的の有機農法栽培を目指せません。
後書き
有機栽培と言うのは調べる程難しいですね。
でも、取り組むべき課題だと私は思います。しかし、やるとなると大変。
例えば化成肥料の窒素、リン、カリ8:8:8と同じものを有機で作るとなると、専門の知識とそれなりの道具が必要になりますよね。
今のところは無理ですから、出来るところからやって行きます。
油粕は元々値段が高い肥料です。
それで化成肥料に手を出してしまうのですが、去年からロシアのウクライナを世界地図から消そうと無慈悲な侵略が始まりました。
ロシアは世界でもトップクラスの肥料輸出国ですがペナルティーの経済封鎖で輸出が出来なくなっている様です。
それに日本の相変わらずの円安が手伝って化成肥料が、かなりの値上がりとなっています。
詳しい事は避けておきますが、値段が下がるのは相当先の様に思われます。いまこそ有機肥料に変えるチャンスだと思いますね。
今年になって炭化鶏糞を本格的に使い始めています。
結果は、夏野菜に最近と比較すると良い効果が出ました。でも、夏蒔の野菜はこの猛暑が原因と思うのですが散々な結果になりそうです。
化成肥料にすれば上手く行ったのかも。と、弱気になる時があります。でも、元に戻せば先程の不安が付きまといます。
来年は作るものを減らして、じっくり油粕や炭化鶏糞の使い方を研究します。
「畑づくりに必要な事」に関する記事をまとめています。宜しければどうぞ。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。